新卒で社内SEというキャリアは本人にとって幸福なんだろうか。
スーツに「着られている」ような新人を街でよくみかける、吉田拓郎の『制服』という歌を口ずさみたくなるような季節の到来である。
弊社にもこの春から新しいメンバーが入り当部に配属された。まさかの新卒である。
実は当部のメンバー、全員が中途採用のため「新卒」というものの取り扱いに慣れておらずどうしたものかと困惑している最中だ。*1
自分が新卒だった頃(つまりはSIerだったころ)どんな教育を受けたか……と思い返すがなんだかぼんやりとしている。なんでもビジネスマナーの本を渡されてこれ読んでおいてね、と2日ほど放置され、3日目に客先面談に連れて行かれ4日目には現場に放り込まれていた気がする。零細SIer(というか人売りというか)なんてそんなものだ。よくここまで生きてこれたな。
どうあれ、縁あって仲間になったのだから長く勤めて欲しいと祈る次第だ。
さて、表題の話になる。
社内SEというのはベンダーのSEと比べれば技術面で圧倒的な差がある。
当然、勉強なり情報収集はしているがやはりこの世界手を動かした方が身につくものだ。
エンドユーザからダイレクトな反応が届く、という点においてやりがいはある。
客=身内であるので、なんだかんだいって緩い面もある。
だからこそ、「新卒で社内SE」というキャリアのスタートは今後を考えると果たして幸福なのだろうか?とふと考えてしまうのだ。
若い頃の苦労は金を払ってでもしろ、なんてことは言いたくないのだけれど。
*1:どうやら非常に高位の部分でごにょごにょと……つまりはコネ採用で押し付けられた、という噂があるのだが。