あめみやしろぐ

お仕事(院内SE)のことをかいたり思いついたことをかいたりします。

【読書】「戦争は野蛮で、下劣で、恐るべき無駄である」

数年前に旅行で沖縄に行ってからというもの、ペリリュー、硫黄島、沖縄といった上陸してきた米軍とそれを迎え撃つ日本軍の血みどろの戦いというものにどういうわけか興味を惹かれてしまい、機会があれば日米に拘らず本を手に取り読むことにしている。

 

正月休みとはいえこれといってやることもなく、近所の書店を冷やかしていたら本書が平積みされていたため手に取り読んでいた。

 本書は、当時海兵隊第一師団の兵士として参戦していた筆者による手記である。*1

前線の兵士の眼差しから書かれているため、当然にミクロなーー直接的な生命のやり取りの記述になる。そうしてまた、明日をもしれない身であるからなのか奇妙に澄んでいるというか、(前線に参加していた兵士の書いたものとしてみた場合)敵味方に対してフラットな描かれ方をされているように思えてくるのだ。

 

ペリュリーにせよ沖縄の戦いにせよ、米軍の海兵隊はすり潰されるような戦いをしていた。それを迎え撃った日本軍は「ような」どころではなくすり潰されてしまった。

もうすぐ「二つ前の元号の時の出来事」になりつつあるけれど、この戦いの帰結として残された課題は、未だ残されたままのような気がしている。

*1:ドラマ『ザ・パシフィック』の原作にもなったそうだ

【読書】「誠実なスパイ」というアンビバレンツ

年末年始で1週間ほどのまとまった休暇に入った。こういう時こそ購入したまま紐解かず本棚に突っ込まれたままの本を消化すべきなのだろうが、先入れ後出しになってしまうのも人間の性かもしれない。

 

休暇前に図書館に入ったところタイトルに惹かれて借りてきた本を読んだ。

 なんだかいかにもビジネス書という趣の長文タイトルであるが、なかなか面白い。

本書は実際にCIAで「諜報員」として活動していた筆者が自身の経験を踏まえビジネスパーソン向けに書かれたものだ。

ただし決して「産業スパイ実践」のような本ではない。あくまで法と倫理の枠組みのなかで情報を取得するテクニック、つまりは民間レベルでの「ヒューミント」の技術を記述している。

顧客の弱みを知り商品を売りたい営業職の人が読んでも面白いかもしれないけれど、私の職種的には「いかにして情報漏洩を防ぐか」、つまりは情報セキュリティの観点から読んで面白かった。「SNSの使い方には気をつけろ」とか「公衆Wi-Fiで機微な情報を取り扱うな」といった基本的な行動の再確認的記述が多いけれど、従業員向けのセキュリティ教育のネタにはなりそう。

そうしてまた、本書では繰り返し「誠実な人間であること」が繰り返し強調して語られる。誠実さは通貨のようなものであり、「信頼の資本」が多いほど人や組織に対して多くを要求できる、と。

 

「誠実なスパイ」というのは矛盾を内包していてなんだか面白い言葉だけど、実際大事なことかもしれない。突き詰めれば人と人との付き合いなのだし。

来年の手帳今年のうちに

仕事ではもっぱらPCと向き合うしスマホだって持っているのだから全てデジタルツールでよいではないか、と言われそうであるが今なお紙の手帳を使用している。

確かにデジタルツールの方が検索性は高い。とは一覧性や「思い出した時にすぐ入力を開始できる」という部分においては紙とペンの方が優れていると思う。最後は好みの問題だと思うけれど。

 

今までは「能率手帳」を使っていて、これはこれでスーツの内ポケットに入るサイズでよかったのだけれどいかんせん書き込むスペースが心許ない。

昨年はサイズアップしてA5版の手帳にしてみた。永岡書店の『BizGRID』というものだ。「全ページ方眼」というキャッチコピーがアツい。方眼ノート愛用派として心惹かれた。

 

今まで手帳については「週間レフト」というタイプを使用していた。見開き左ページに1週間のスケジュールが記載され、見開き右ページはメモページとなるレイアウトだ。

しかし営業職ならまだしも事務職というものはそうそう毎日書き込みことがあるわけでもない。自然、空白のメモページが続くこともある。

2019年はちょっと方針転換してみよう、とはいえ「全ページ方眼」という方針は変えたくない……などと思っていたところ「ジブン手帳」をの存在を知った。

というわけで、今年の手帳は「ジブン手帳biz」である

ちなみに私はSYSTEMICというノートカバーを愛用している。仕事中のメモ書き(打ち合わせのメモ等々)についてはノートに書き、スケジュールやその日の雑感、読んだ本などについては手帳に書きつける、というように使い分けをしている。

SYSTEMICはノート2冊分を収容できるのでこういった使い分けに適しているのだが、市販されている手帳を収めるにはサイズが数ミリ合わず、カバーを外さざるを得ないという点が不満といえば不満であった。

今回も早速デフォルトのカバーを外してSYSTEMICに収めようとしたところ、ジブン手帳の細やかな仕事に気がついた。

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背の部分に製本テープが貼られているのだ。とても細かいけれど自分のような使い方をする人間にとっては嬉しい仕事である。

 

考えてみたらSYSTEMICもコクヨ製品でジブン手帳コクヨ、そして普段利用している方眼ノートもコクヨである。自分のデスクが静かにコクヨによって侵略されていっている感覚だ。

 

日本郵便はいつまでAdobe AIRを使うんだろう?

本来ならばこの三連休で準備すべきだったのだろうが、ぐずぐずしていてこのタイミングに年賀状を印刷することになった。

年に一回くらいしか連絡しない相手もいるが、なんというか年賀状は様式美のようなものである。

 

さて、例年我が家では日本郵便の「はがきデザインキット」を使っている。

yu-bin.jp

 

先日「書籍に付属のDVDが読み込めない」と騒いでいた父親にもこれを進めればよかったな、と思いつつ2019年度版をダウンロードしインストールしようとしたところ以下のような表示がされて進めなくなる。

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「はがきデザインキット」の旧版がすでにインストールされている状態で最新版をインストールを実行しようとこいつに遭遇する傾向にある。慌てず騒がず、すでにインストールされているものをアンインストールしたのち、再度インストール作業を実行、というのが例年の動きになりつつある。

これについては公式のヘルプにも記載されている。*1

yu-bin.jp

 

はがきデザインキット、ダウンロード版はずっとAdobe AIRを利用して開発されているように記憶しているのだけれど、「年賀状を印刷して出す」という層にとってダウンロード版の使用はハードルが高いように思えるのだ。

年に一回程度しか使わないし、今時Adobe AIRを使うアプリケーションというものもあまり見かけないし。そうしていざ使おうとすると大抵の場合Adobe AIRをバージョンアップするところからスタートするし。

これまでに投入してきた資産やWEB版との連携といったことも踏まえて、なのかもしれないけれどもう少し主たるユーザ層に優しくてもいいのでは、などと考える年の瀬である。

*1:とはいえ一般ユーザはGoogleで例えば「はがきデザインキット インストールできない」などとは検索しない。近くの人……例えば息子とか……に聞くものだ。

「情報処理安全確保支援士」試験合格記

昨年(2017年)の秋試験で「情報処理安全確保支援士」試験を受験し合格した。

今年(2018年)の秋試験で「ネットワークスペシャリスト」試験にもギリギリではあるが合格したが、高度試験に昨年合格している、という成功体験が自身に繋がった面もあるとは思う。

www.amemiyashiro.net

 

昨年秋の試験は締め切りギリギリの8月13日に出願したため、学習期間としては約2ヶ月であった。2ヶ月でどこまで対策できるか、という挑戦ともなった。

1年遅れになってしまったが、合格記を残しておきたい。参考になれば幸いだ。 

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「ネットワークスペシャリスト」合格記

今年の秋試験でネットワークスペシャリストを受験し、本日合格発表だったのだけど確認したところ無事に合格していた。

成績はどうあれ合格は合格である。報奨金ゲットだぜ。

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大学受験のように点数の高い順から並べていって定数を満たしたら合格、と言った方式であるとか、試験の席次次第で合格後の待遇が変わるようなものならより高い点数を目指すべきだろうけれど、情報処理技術者試験のように合格基準が明記されているような場合は成績はどうあれ合格基準点以上を取ればいいので気が楽だ。

 

というわけで今回は自分の勉強方法を記載していく。

冒頭の成績をみていただければわかるように、これはあくまで「最低限」であり、時と場合と運次第ではうまくいかないかもしれない。参考になれば幸いである。

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エアーパーク(航空自衛隊浜松広報館)に行ってきた

平日の休みがとれたので浜松まで足を伸ばしてエアーパーク(航空自衛隊浜松広報館)に行ってきた。なにより入館料無料というのはありがたい。

www.mod.go.jp

 

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【本日の問い合わせ】WORDで「はがき宛名印刷ウィザード」が起動しない

年賀状の季節である。

だからというわけでもないだろうがWORD関係の問い合わせが多い。

今日はこんな話があった。 

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「ne0;lation」を読んだ

今週、twitterのある界隈ではこの漫画が少し話題になった。

togetter.com

 

セキュリティの最前線にいるわけではないけれど一応はIT関係の仕事をしているわけだし今の会社ではセキュリティ担当として業務に就いているし「情報処理安全確保支援士」なんて資格を持ってはいる身であるしで気にはなるので読んでみた。 

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