あめみやしろぐ

お仕事(院内SE)のことをかいたり思いついたことをかいたりします。

「情報処理安全確保支援士」試験合格記

昨年(2017年)の秋試験で「情報処理安全確保支援士」試験を受験し合格した。

今年(2018年)の秋試験で「ネットワークスペシャリスト」試験にもギリギリではあるが合格したが、高度試験に昨年合格している、という成功体験が自身に繋がった面もあるとは思う。

www.amemiyashiro.net

 

昨年秋の試験は締め切りギリギリの8月13日に出願したため、学習期間としては約2ヶ月であった。2ヶ月でどこまで対策できるか、という挑戦ともなった。

1年遅れになってしまったが、合格記を残しておきたい。参考になれば幸いだ。 

 

前提

・高度試験受験は初めてである。

情報処理技術者試験としては基本情報技術者試験及び情報セキュリティマネジメント試験に合格している。

・あくまで「試験に合格するレベル」を目標とする。

・業務未経験ではない。IT業界には10年程度身を置いているし、セキュリティ界隈にはもともと興味があった。

午前I対策

高度試験については初めての受験となるため、午前Iから対策を行わなければならない。

午前I試験は同年の応用情報技術者試験から30問が出題される。

およそマーク式試験というものは過去問の演習を繰り返すことで自分の弱い分野がわかり、対策すべき箇所が顕になる。

過去問の演習として以下のサイトを利用した。

応用情報技術者過去問道場|応用情報技術者試験.com

また参考書は評価の高い「ポケスタ」を利用し、繰り返し読むこととした。

「ポケスタ」文章の癖があるので人によっては受け入れられない場合もあるかもしれない。とはいえ、「とにかく午前Iをパスする」という目的を達成する上では絶妙だと思う。何より判型が小さいので持ち歩くことが苦にならない。

午前I試験で合格基準(60%)を上回ることができなければそこで採点は中断され、以降「点数なし」となってしまう。午前Iに対しては力をかけすぎるべきではないが、かといって無対策で臨みここで切られてしまっても面白くない。塩梅として難しいところであるが全体の学習時間の2割程度を午前I対策にふり分けるようにした。

午前II対策

午前II以降の対策として、「上原本」とも言われる「情報処理教科書 情報処理安全確保支援士」をまず通読した。

教科書を読む場合、読みながら重要と思われる箇所を蛍光ペンでマークしていく。

往復の通勤電車の中では「上原本」を読み、昼休みには職場で「ポケスタ」を読む。そんな時間配分で約3週間学習を進めた。

また合わせて以下のサイトで過去問の演習を行った。

情報処理安全確保支援士過去問道場|情報処理安全確保支援士.com

「過去問道場」は1問毎に解説が表示されるため、隙間時間にやるのにちょうどいい。

午後対策

9月上旬から午後対策に着手する。

午後対策として以下の本を利用した。

本書は午後試験の出題傾向をテーマ別に分析した上でテーマに関連する過去問を演習する、という構造となっている。

また第1章では記述式試験において解答を作成する際の心構えや学習方法なども書かれている。高度試験を初めて受ける自分として参考になるところも多かった。また過去問演習に対する解説も密度が高い。

「演習→解説を読み理解する→理解が深まらなければ「上原本」なども参照し理解する。」という繰り返しで学習を行った。

午後問題の演習は腰を落ち着けなければできないので自宅や、土日であれば地元の市立図書館の自習室を使う。通勤時間中は「ポケスタ」を読んだり「過去問道場」を使って午前対策を並行して行う。

結論

以下の成績で合格した。

 

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午前IIの成績と比較して午後試験がきわどいのは、「基礎知識は相当に詰め込めたが応用はまだまだ」ということだろう。

ネスペとセキスペ、どちらを先にとるか?

ネットワークとセキュリティというものは領域が重なる部分も多いため、情報処理安全確保支援士とネットワークスペシャリスト両方を取得しよう、と考えている人もいるだろう。

個人的には、情報処理安全確保支援士を先にとってしまった方が楽だと思う。「ネットワークスペシャリスト」合格記 でも書いたが、情報処理安全確保支援士試験は「空欄に対応する記号を解答群から選び記載せよ」といった形式での穴埋め問題がある。一方、ネットワークスペシャリスト試験で穴埋め問題が出題された場合、それは「空欄を埋めよ」と出題される。ヒントとなるような解答群がないのだ。

 

細かいところだが、出題形式一つとってもどこまで深く、正確な知識を求めているのか?という各々の試験の方針のようなものが伺えてくる。

情報処理安全確保支援士とネットワークスペシャリスト両方を取得しよう、と考えている方にはネットワークスペシャリストを後回しとすることを個人的におすすめしたい。

取りやすい方を取ってしまった方が、自信にもつながるというものだ。